裏世界でくねくね倒して一攫千金!?「裏世界ピクニック」
つい先日にコミカライズが発表された「裏世界ピクニック」のお話です。
コミカライズの作画担当の方はあの「スパイラル~推理の絆~」でも作画を行っていた水野英多先生。夕方にアニメ化もされており、知っている方も多いのではないでしょうか。特にメインヒロインでもある結崎ひよのがめちゃめちゃに可愛くて、本当に信用できる、主人公を支える一生懸命なキャラクターで、重くなりがちな今作を明るくしてくれる清涼剤のような子なのに、今までの彼女の愛らしい仕草の全てが仕込みで、最終的に主人公は彼女に裏切られる展開で性癖が歪んだ方も多いのではないでしょうか。
OPが非常にオシャレでお気に入り。
ちなみに原作作者の宮澤伊織先生は冒険企画局に所属しており、魚蹴名義で「サタスペ」や「シノビガミ」などの制作にも関わっているせいか、どことなく作品にTRPGっぽさを感じます。
本書のあらすじは、
ネット怪談×異世界探険
「検索してはいけないもの」を探しにいこう。
仁科鳥子と出逢ったのは〈裏側〉で〝あれ"を目にして死にかけていたときだった――その日を境に、くたびれた女子大生・紙越空魚の人生は一変する。「くねくね」や「八尺様」など実話怪談として語られる危険な存在が出現する、この現実と隣合わせで謎だらけの裏世界。研究とお金稼ぎ、そして大切な人を探すため、鳥子と空魚は非日常へと足を踏み入れる――気鋭のエンタメSF作家が贈る、女子ふたり怪異探検サバイバル!(Hayakawa Onlineより引用)
となっておりまして、中学時代に2ちゃんのオカ板とかで
コトリバコ(http://syarecowa.moo.jp/99/59.html)や
リアル(http://kowaiii.web.fc2.com/hanashi/80.html)
のようなネットロアを読みあさった経験のあるオタクに是非おすすめしたい作品です。
自分も怖いのが苦手な癖に、ついつい夜更かしして覗いた挙句、寝れない夜を何度も過ごしたタイプなので、非常に懐かしい気分に包まれながら読み進めてしまいました。
また、この作品は作者自身がこれが俺の考える百合だ、読んでくれと豪語するような強火タイプの百合オタクであるため、女が女に対して持つ感情が以上に解像度が高いことが特徴です。
今まで特に友人を作ることもなく、世界に対して恨み節を吐きながら生きてきた根暗の空魚が鳥子という強烈な光に出会い、様々な巨大感情を手に入れて振り回されていく姿が最高に素晴らしく、また鳥子の方も異常な感情を抱えており・・・一体この作者はどこまで女と女の感情を描くのが上手いんだよ・・・と恐怖せずにはいられませんでした。
最近バンドリで奥沢美咲の弦巻こころに対する巨大感情に魅せられた人は絶対読んでくれ!!!!